投資においてナンピン買いするべきか


 以下はすべて個人的な観点です。ご了承ください。
 投資においては「ナンピン買い」をするべきかをずっと考えていました。
 これまで投資本は80冊ほど読みましたが、大半はナンピンはだめといわれています。
 私も前後のコンテキストがない場合「ナンピン」は絶対だめと考えています。しかし、「投資において」をつけると、「ナンピン」は決して悪いことではないと思います。

 「ナンピン」をするかの分岐点はやはり「投資」と「投機」にあります。

 投資は価値創造のアクションに対し、投機は価値交換のゲームです。投資の収益はホールド資産の増分によります。投機の収益は相手の損からです。私はFXのようなゼロサムゲームには絶対参加しません。

 中国人の株式売買グループに複数参加しています。大半のグループは500人ほどいます。その中短期売買の方が大勢います。中国では「炒股」という言葉があります。「股」というのは株のことです。「株を炒める」は中華料理ではなく、「株式売買」のことです。「炒める」という行為はフライパンを素早く上下させ、料理を満遍なく熱することです。とても面白い造語だと感心しました。しかし、その「素早く上下させる」ことはまさしく株や企業を投資対象とせず、ただ投機するだけのことだと思います。炒めすぎて火傷されている方も大勢います。
 中国の株式市場は日米ほど健全ではなく、投資界隈では「炒股炒成股东了」というジョークがはやっています。これは「短期で株を売買し、キャピタルゲインを得ようとしたつもりが、長期ににはまってしまい、不本意で本当の株主になってしまった」というニュアンスです。
 私は投資においては「株主」になるのが本来の王道であり、資本主義社会ではやるべきことだと考えています。

 さて、「ナンピン」の話に戻ります。投機しようとしたら、ナンピンは禁物です。なぜかというと短期で利益を得ようとしている、じっくり企業を調査する気もないからです。その気持ちでチャートだけを見て、買った株はどれぐらいの握力があるでしょう。下がるとビビって仕方がないでしょう。その状態でナンピンすると自殺行為になります。

 株を購入する行為はバランスシートの右下になることに等しいです。元本保証されません。「中途半端な気持ちで他人に自分の金を左右される」で考えるとぞっとします。まして、追加投入なんか全然考えられません。

 投資の場合は違います。「株主」になり、その企業を応援、価値創造のプロセスに参画する気持ちで株を買わないといけないと思います。
 その状態で買った株が下がった場合、「これはいいものだ!一時的に安くなっているだけ」とナンピンすればいいです。
 ナンピンが怖いのは
 ◆その会社に自信がないか
 ◆自分に自信がないか
 だけです。
 前者の場合はそもそも最初から買わないほうがいいです。後者の場合は調査不足です。私はチャートにはまったく興味がありません。代わりにファンダメンタルズをものすごく調査します。財務諸表はもちろん見るし、可能な限りそのサービスも体験するようにしています。いざ買ったら下がると、買い続けますね。
 ただし、1点だけ注意するようにしています。
 最初からフルポジションにしないです。ファンダメンタルズから最大ここまで落ちないだろうという試算をし、複数回に分けて、買っています。
 例えば、今回の中国の教育株の激震の時に、最初は2.2ドルで入り、最大は1.5までの間に分割して入るようしました。その理論武装は以前のブログでは触れましたが、やはり
 ・学習塾は固定資産が少ない、ビジネス転換が早い特徴
 ・K12全カットされてもその売上ウェート(60%)が今回の下がり幅(90%以上)との乖離
がEDUに投資しようとした決め手でした。
 まぁ今後も上げ下げは激しいでしょうけど、教育自体はどの国も必要でしょう。そして公立学校だけで成り立たないと思うので今後もEDUが下がったら買っていこうと思います。

 最後、一銘柄の投資金額を決めて投資することができれば、たとえ、その会社がつぶれても、失うのはその元本だけです。しかし、上を見ると青天井の可能性もあります。うまく銘柄と時間の分散することができれば、投資においてはナンピンは不可欠だと考えています。


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コメント

  1. 全面的に同意です。
    私の場合は ファンダメンタルズをものすごく調査するスキルが不足しています。
    逆にチャートはよく眺めていますが、「時間潰し」「買う理由探し」です。反省しました。笑

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