中国の教育格差が縮小?拡大?ー 在宅教師って何

  




史上最強の規制で中国の学校外学習塾の株価が暴落している中、学習塾がこぞって規制の隙間を見つけようとしています。背景はこちらをご覧ください。

1.EDUを打診買

2.中国学習塾の次の一手

 ・幼児や小学生の学童保育サービス開拓

 ・高校生以上の成人までのサービス強化

 ・教育コンテンツの制作で学校側へのコンサル

 等が考えられることでしょう。

 今回の規制で一番の目的は生徒のあまりにも重たい教育負荷、教育競争から解放させ、親にも2児、3児を作らせることでしょう。この規制は確かに死角はほぼありません。すべての学校外教育機構が壊滅的な打撃を受けました。教育熱心の親も断念せざるをえないでしょう。

 と思いきゃ、あまいです。

 本当に教育熱心の親がこれぐらいで草臥れません。「他人が寝ている間に、勉強すれば俺の勝ちだ」と思っているのは東アジア三国(中日韓)だけかもしれません。

 そこから登場したのはひっそりブームになりつつあるのは「在宅教師サービス」です。「在宅教師サービス」は実は目新しいことではありません。2013年~2016年の間、2000社ほど「在宅教師」のO2Oマーケットに入りました。



 いろんな家庭教師プラットフォームが乱立され、結果、ほとんど残りませんでした。当時のサービスが単純なマッチングアプリのようなサービスに似ています。教育が非常に複雑、カスタマイズ対応をしなければいけないことです。
 ・優秀な教師は引く手あまたでわざわざプラットフォームに中間マージンを取られることはしません。
 ・教育熱心な親がほしいのは効果です。値段や距離やアプリの操作性でもありません。優秀な先生が見つかればいいです。
 
 ほぼ全滅していた「在宅教師サービス」が今回の規制のおかげで回復の兆しを示しています。学習塾が全面禁止になっている今、親たちが「在宅教師」に再びヘルプを求めています。
 これは高級家庭教師派遣企業「紅杉住家教師」のホームページです。
 従前の家庭教師サービスと主な相違点はやはり住み込み制ですね。

 それ以外、以下の特徴をアピールされています。
 ①生活習慣を丁寧に育てていく
 ②マインドの形成
 ③言語などの表現力
 ④ロジック性
 ⑤個性・趣味の育成
 ⑥体の健康と心理的健康
 

 上記以外、通常の学科教育はもちろんです。特に「英語教育」です。
 中国では大学卒業生の数も2021年に909万人に達しています。また、毎年80万人ほど海外から戻ってきています。その中の30%が就職難に遭遇しています。この中「在宅教師」のベース急が24万円ほどです。それに通勤や家賃、残業などの心配もありません。ハイエンド人材でも「在宅教師」市場に流れているようです。

 上記は「紅杉住家教師」の応募条件です。

 一番上に書いている条件は「英語専門学科卒業」ですね。
 2番目に書いているのは「海外からの帰国者」です。
 3番目は教師の資格、運転免許です。

 海外から戻った人材が住み込みで子供に英語を教えるなんて本当にすごいですね。
 中華社畜も子供がいます。日本語と中国語はネィティブです。英語は米国の先生に教えてもらっていますが、効果は「在宅教師」と比べると相当劣ると思います。まぁ「在宅教師」に住んでもらえる部屋もありませんが・・・

 すこし熟練の在宅教師のスケジュールを見てみましょう。
 ・ワークタイム:月曜日~土曜日の16時~21時
 ・内容    :子供の迎、学科補習、付き合い、遊び・・
 ・給料    :3万元(48万円ほど)、各種保険
 なかなかですね。
 学習塾の禁止で一部のハイスペックの家庭にとってはいろんな手段がまだ残っていますが、脱落する中間層もかなり出ると思います。脱落したままでいいかもしれませんね。
 映画館では一人が勝手に立つと、その後ろの人全員立たないと映画が見れないように、生徒の負荷軽減、2児3児政策の落とし込みが教育競争の中でどこまでいけるのでしょうか。

【その他】

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