【米国ADR】DIDIは絶対買いだ!



 最近中華初の米国ADR株がますます熱くなっています。NIO、BABA、TCEHY、KC、JD、EH、BIDUなどが特に支持されているようです。私も上記すべてを持っています。

 んで、つい最近(6/30)中国最大のライドシェア会社「滴滴-DIDI」が上場されました。上場自体はこっそりし過ぎて、いつの間にか上場された感じですね。その翌日は我が偉大なる政党の100年誕生日でした。なぜその前日に上場したのかいろんな陰謀論がありました。まぁそこはさておき、さらに翌日7/2に国家ネットワーク管理局がDIDIの監査を始め、7/4にDIDIのアプリの公開を停止させました。アクションが早すぎて、全米、あっ違う全中が驚きました。

 実は私はかねてからDIDIの上場を待ちくたびれました。ライドシェア戦争は中国では2014年頃から勃発し、アリババとテンセント2大巨頭がそれぞれいろいろなベンチャーに投資し、サポートしてきました。挙句に米国UBERも参入してきて、群雄割拠の状態でした。そこでUBERを駆逐(合併)し、天下統一の偉業を果たしたのがDIDIでした。

 DIDIの数字を見てみましょう。下図は中国語ですが、日本の皆さんが見れば大体わかるでしょう。15ヶ国の4000以上の都市をカバーし、年間アクティブユーザが5億弱、年間アクティブDriverは1500万人、日別平均配車数は4100万回、年間取引量は3410億人民元(6兆円ほど)

 UBERとの関ヶ原の戦いを経て、DIDIの全中国のマーケットシェアは90%以上占めるようになっています。それ以外美团打车や曹操出行等もありますが、シェアは微々たるもので、DIDIの眼中にはありません。このような大物が上場まもなく生業の道具(アプリダウンロード停止、新規ユーザ登録禁止)をほぼ奪うことになってしまっています。
 DIDIの株価はIPOの14ドル、高値16.9ドルから落下し、現在は11ドル近辺で推移しています。また、この状態でも悪材料が出続けています。数年前の戦で負けたライバルが捲土重来してきて、割引を仕掛け、ドライバと顧客を奪おうとしています。数日前国家安全局、国土交通省、税務総局、市場監督総局等7大部門も一斉に監査に入りました。アリババ(BABA)の180億RMBの罰金の悪夢が再び迫ってきています。

 が!しかし!
 私はこれが絶大なチャンスだと捉えています。
 
 悪材料が出尽くしたとたん、株価はおそらく一気に上昇し、凡人のスピードじゃ到底追いつかなくなるでしょう。もはや社会インフラとなっているDIDIをつぶすわけにはいかないです。絶望の今こそ、全悲観の今こそが買い場だと思います。コロナでずっと日本にいるため、現地調査ができないが、友人のネットワークを駆使し、現地の口コミ情報を聞くとDIDIも包囲網から懸命に打ち返しています。また、新規ダウンロードができないとはいえ、既存顧客基盤が桁違います。数年前のライドシェア戦国時代ではアリババ系とテンセント系が大量の資本を投下しました。その結果が今のDIDIです。もう一回あの莫大な金と時間を投下し、争わせないのが国の実情でしょう。米国にデータを渡している噂が巷にはありますが、確証がありません。今の中国で必要なのはDIDIをつぶし、別のDIDIを育てることではありません。データ主権です。そこをしっかり規範させるのが目的です。罰金であろうとなんだろうと、つぶしはないはずです。つぶしさえなければDIDIはかならず這い上がり、再び栄光を取り戻すでしょう。
 
 私の愛読書「千年投資の公理」では「経済的な堀」について4つ語っています。1つずつ見ていきましょう。
 
 ①無形資産
 DIDIには道路情報のみでなく、数千万のドライバの運転データ、顧客データさらに開発中の自動運転技術があります。

 ②コスト競争力 
 DIDIがつい最近やっと資本燃焼ゲームから脱出し、営利がプラスに転じつつあります。短期的にライバル社のマージンに釣られるドライバがいてもそのマージンが資本燃焼に維持され、長く続かないでしょう。自動運転技術の普及により、ドライバコストが段階的にあるいは一気に営利になるかもしれません。中国スピードは侮れません。

 ③高い乗り換えコスト
 顧客の乗り換えコストが低くても、ドライバがそうではありません。行き届いているDIDIアプリと一体になっているナビが決めてです。顧客との待ち合わせ場所を間違えるとドライバが稼ぐ時間をなくします。四千百万のドライバが慣れてしまったアプリがそう簡単に変えられません。

 ④ネットワーク効果 IPHONEの世界シェアは27%ぐらいです。90%占めているDIDIのシェアが絶大な相乗効果を起こし、今はもはやタクシーと言ったら「打个滴滴」的な感じになっています。1つの会社が日々の行動の固有名詞になるということを想像してみてください。

 とはいっても、私もBuy&Hold投資家なので、頻繁に大量売却大量購買はしないです。DIDIに関しては半年間かけて徐々に買っていきたいと思います。
 なぜ半年間かというと、今のBABAを見てみてください。それぐらいかかるでしょう。

 Good Luck!

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